呉越興亡 その8 <西施(せいし)>
「淮南子(えなんじ)」に、<西施(せいし)>のことを、<曼容皓歯(まんようこうし)、形夸骨佳(けいかこっか)>と、形容しています。 曼容は、頬がきれい。皓歯は、歯が白い。形夸は、形が美しく整っている。骨佳は、なよなよではなくて、骨格がよく、姿がキリッとしておる。
「荘子(そうじ)」に、<西施の顰(ひそみ)に効(なら)う>とあり、美人は体の調子が悪くてしかめ面をしても、美の趣きになる。 それを不器量な女が真似しても見られたものではない。 とんでもない人間が立派な人物の真似をすることを<顰に効う>という。「十八史略・安岡正篤」
