呉越興亡 その19 范蠡(はんれい)の決断 その4

 斉の宮廷は、富豪の鴟夷子皮(しいしひ)がかつて越の名将軍・范蠡(はんれい)であったことをようやく知り、宰相として迎えようとした。 しかし范蠡(はんれい)は辞退した。斉公の招きを辞退した以上、斉に落ち着くわけにはいかないと、巨万の富を使用人、知人、隣人、同郷人などに惜しげもなく与え、一箱の珠玉のみを持って、斉の地を離れた。

范蠡(はんれい)は山東省の陶(とう)に移った。陶は交通の要所で、人と物が往来する道路が四方に通じている地方都市である。 「范蠡(はんれい)・立石優」 

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