天下五剣<童子切安綱>
中国の名剣に対して、日本刀は美術品としても世界に知られています。 少し寄り道して、日本の国宝(三本)と重要文化財(二本)の刀剣を紹介します。
(一) <童子切安綱(どうじぎりやすつな)> 国宝、東京国立博物館所蔵。
十世紀(平安時代中期)、大原安綱の手によって作られた刀。刃長80cm、反り2,7cm。 江戸時代に津山藩の江戸屋敷において、町田長太夫という達人が試し切りに使用した。 六つ胴(六人分の罪人の死骸を重ねたもの)を一刀両断するだけでなく、刃が土台まで達する切れを見せた。
伝説に、源頼光が丹波国大江山に住み着いた鬼、酒呑童子を退治した際、鬼の首を切ったのが童子切安綱だといわれている。 「童子切」の名は、この伝説に由来。 「伝説の武器、防具、刀剣」 西東社
