天下五剣<大典田光世>
(三) <大典田光世>(おおでんたみつよ)> 国宝 前田育徳会所蔵
十一世紀(平安時代後期)、三池光世が作った刀。刃長65,8cm、反り2,7cm。 もともと室町幕府の足利将軍家の家宝であったが、足利家の没落により流出し豊臣秀吉のものとなった。 ある時、大名達の間に「伏見城の千畳敷を深夜に歩くと、背後から刀の鞘をつかまれ、身動きできなくなる」との噂が流れた。 噂払拭のための肝試しに前田利家が名乗りを上げたため、秀吉が魔よけとして大典田光世を持たせた。利家は何事もなく肝試しを終え、不吉な噂は収まった。 大典田光世はこの一件の褒美として、利家に与えあられた。
前田家の娘が原因不明の病にかかった際、大典田光世の力で治したとの噂もあり、魔よけや病気平癒の力があるとされている。 「伝説の武器、防具、刀剣」 西東社
