太極拳の名称の由来

 中国の『簡明武術辞典』が太極拳を次のように解釈しています。

 ”中国拳法の一種。創始の時代は清代の初期。乾隆の時世に、山西の民間武術家王宗岳が『周子全書』によって『易経』の太極陰陽の哲理を解明し、これに基づいて拳法の道理を釈明して『太極拳論』を書き、こうして太極拳という名称が確定された”と。

 すなわち、拳法<太極拳>の名称は、王宗岳氏が『太極拳論』を公にしてから漸次確定されたのです。つまり、先に何かの名前を持つ拳法があり、その拳法の原理原則がどうもよく『易経』の太極陰陽の高度な哲理からその拳法の道理を分析的に論ずる文章を書いて、それを『太極拳論』と名付けました。

 王氏の文章がこの拳法を練習する大衆に納得され、受け入れられ、ついにこの拳法を太極拳と呼ぶようになり、この名の下で継承、発展して来たということです。 「太極拳理論の要諦・銭育才」

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