太極拳の創始説Ⅰ

 太極拳はいつ、誰によって創始されたのかについては、諸説があり、いまだに資料の上で完全に信頼できる定説はありません。

 すでに唐の時代にはこの拳法が世間に知られ、干歓子(うかんし)、許宣平(きょせんへい)のような名人がいたという記録も見られますが、他説では、民間で代々伝授されて来たものを、明代の末期に王宗岳(おうそうがく)が整理して系統化したものである、と言われています。

 その他、この拳法の大本は武当山に住んでいた張三峯(ちょうさんぽう)が創始した太極武当拳であるとか、明の時代の名将戚継光(せきけいこう)の手柄によっているとか、などの説もあります。

 また、宋の時代の張三峯を、明の時代の張三豊と混同する説もあり、王宗岳の生年についても明の末期から清の中期までの諸説があります。「太極拳理論の要諦・銭育才」

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