前期倭寇
中国のお話からちょっと寄り道をして、「倭寇」について掲載します。
「倭寇」には<前期倭寇>と<後期倭寇>とに区別され、<前期倭寇>は14世紀に朝鮮沿岸で活動し、主に米や人民の略奪だったといわれている。
『高麗史』に、1350年「倭寇の侵」が始まり、4月に百余艘の倭船が、官米や穀類を運送する漕船(そうせん)を略奪した。5月、6月、11月と、略奪行為は続いたと記している。 高麗は、918年から1392年まで朝鮮半島に存在した王朝。
倫理学者の和辻哲郎氏は、「1350年の頃には、何か特別に食料が不足する事情があって、彼らをこの食料獲得の運動に追ひ立てたのでないか」としている。 『倭寇・田中健夫』
