中国女性の一人旅
札幌駅発一日バスツ―には一人参加でも良いのですが、若いカップル、中年夫婦、老夫婦の参加がほとんどだった。一人旅の男性はおらず、一人旅の女性が私を入れて4人程いたのかな? そして一人旅の人はバス2席に一人で座れた。このツアーはレストランでのランチ付きだった。食事のテーブルはきっと相席になるんだろうなー、少し緊張するだろうけど、仕方がない! 今後も一人旅のはずだから慣れなくっちゃ。
案の定、添乗員さんが私に、<スミマセンが一人参加の方はご一緒してください。あなたは、あの方のテーブルでお願いします>とのこと。その一人旅の女性は若い。お辞儀をして座る。ワインレストランだからワインを頼もうとメニューを見た。面白い名称で「羆の晩酌」地ワインとある。熊ではないこの羆の漢字は何と読む? 向かいの女性に、<この漢字は何と読むのかしら?>と聞いた。<スミマセン、ワタシは日本人ではアリマセン、中国人デス>。
アララー! つたない中国語で<中国のどちらから来たの?><四川ショデス><私は重慶へ何度か行ってます><重慶の隣デス><日本語上手ですね><ワタシは4月に日本語学校にキマシタ><そうですか、上手ですよ><文法がムズカシイデス><外国語を習うのは大変です><アナタハ、中国へイキマシタカ?><はい、何十回も行ってます。貴女が生まれる前から><オー!、ワタシ30歳デス>。つたない日本語とつたない中国語で話していたら、バスに戻る時間になっていた。
その後の観光でバスを降りると、私に着かず離れずに寄って来る。観光地には中国人がたくさんいた。あるグループの傍で、<アノヒトタチは四川人デス>と彼女が言いに来た。<今、中国は国慶節の休暇期間だから、来日者が多いのね。貴女は帰らなかったの?>と聞くと、<ワタシはカエリマセン。ソノカワリ、北海道にキマシタ><いつ帰るの?><アシタハ大雪山にイキマス。アサッテ、苫小牧からフエリーでカエリマス>。勇気があるね、楽しい旅行が出来たかな? 因みに羆は、ヒグマと読むそうです。