オマハビーチ
第二次世界大戦中に連合軍は1944年6月6日、ドイツ軍に占領されていたフランスに上陸作戦を開始する。「D-デイ」と言われるこの作戦は、イギリスとフランスの狭い海峡地域のカレーではなく、広い距離のあるノルマンデイの海岸だった。ドイツ軍の防衛はカレーに比べ、ノルマンデイの防衛は手薄だったと言われている。
長ーい海岸には上陸作戦に使われた名前が付けられて、カナダ軍が上陸したジュノビーチ、イギリス軍が上陸したゴールドビーチ、アメリカ軍が上陸したオマハビーチ。これらの三か所のビーチに、コニャルさんは案内してくれた。
戦争映画の好きな理事長は「ノルマンデイ上陸作戦」「史上最大の作戦」を何回も見ているから、これらのビーチでの戦いを映画で知っている。アメリカ軍が上陸したオマハビーチでの苦難の場面は良く知っていて、<この場所を確保する為に大勢の兵士が死んだんだ>と言いながら、地下壕の後や、高い場所の崖から下の海を覗いたりしていた。オマハビーチにいたドイツ軍は少数ながらも戦争経験豊富な部隊で、撃たれるアメリカ兵の血で海は真っ赤になったいう。
オマハビーチの丘には戦争記念館や戦没者の墓地があった。戦争博物館では実写フイルムを放映していた。戦没者の墓地ではあまりの数の多さに声が出なかった。戦争では若い兵士が戦ってたくさん死ぬということの悲惨さに、悲しい墓地の写真を撮ることが出来なかった。