自分を観る

表演会の大きなイベントも終わってやっと日常が平常に戻りつつあるけれど、ちょっと母の様態が心配なので心は落ち着かない。

生徒さんが夏にお父さんとお母さんをお見送りした。病気療養のお父さんが亡くなった一日後に元気なお母さんが亡くなった。そういう事があるものなのかとビックリした。その後、気分転換にと、この度の表演会に参加してくれた。<まだいろいろとあるけれど、太極拳と仲間がいたことはとても助かった。気分転換が出来たので感謝している>と、皆さんに話していらした。

そうですね。気持ちを紛れさせるものがあることは嬉しいです。太極拳をしていて自分の一挙手一頭足に気を配ることに集中すると、他の事は考えられなくなります。わずかな時間でも集中し、心と体の統一をすることで心が落ち着くのです。ゆっくりゆっくり動く太極拳だからこそ出来るのです。太極拳をすると気持ちが良く何にも考えずにすむので良いと言うこととは、少し違います。

武術の動きでもある太極拳ですが組手ではありませんから相手がいません。相手のいない武術をするには、意識、精神、身体を自分でコントロールする必要があります。一つ一つの動きを、もう一人の自分の目で観て動くのです。太極拳は相手がいる対他的なものではなく、相手のいない対己的なもので、自分を観るものなのです。

 

 

 

 

 

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