感謝離

以前と比べ家の中の掃除の回数は極端に減った。子育てしている時は一日に2度も3度もしていた。今は嘘のように少ない。加齢のせいだ。あちこち痛いというのも加齢のせいだと医師はおっしゃる。加齢とともに怖いのは肺炎になること。肺炎には気を付けなければいけないと家の中を見回すと山のようにものがある。これらにホコリやゴミが付いていて、吸ってしまうと肺炎になるんじゃない?

片付けなきゃと気持ちが動いた。多いから少しづつ取り組もう。何から始める? みんな愛着があって断捨離ができない。そんな時に新聞に載っていた読者の投稿を読んだ。

「妻が三月に亡くなった。62年、かけがいのないパートナーであった。残された衣服の整理を始めた。つらいな。断捨離という言葉が喧伝されるのは、そう簡単にすてられないからだろう。寂しさを吹っ切らねば。妻の肌を守り身を飾った衣装たちにありがとうと頭を下げ、袋に移していった。。”感謝離”という表現が頭をよぎった。うん、こいつはいい。それにしても、よく着たもんだ。ほら、このパジャマなんか襟が擦りきれているじゃないか。私が天国に行ったら一緒に新しいのを買いに行こう。新陳代謝だ。ああ、これは”代謝離”だ。気持ちが晴れた。62年のパートナーだった、と考えたのは誤りだった。これからもずっと夫婦だ。いずれ会える日が来る。会えば、まず出かけよう、ショッピングに。」。

感謝感謝して片付けよう!

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