奇特の人

「『奇特』特に優れて珍しいこと。また、心がけや行いがすぐれてほめるべきものであること。殊勝。」と、広辞苑に書かれている。

先週だったかな、夜のテレビ番組を途中からみたので詳しいことは知らないけれど、内藤やす子さんという歌手が、十年ぶりに復帰するというものだった。十年前に脳卒中で倒れ、身体マヒ、記憶傷害になり、覚えていたのは旦那さんだけだったという。

この旦那さん。オーストラリア人で英語教師、内藤やす子さんより21歳若い。十年看病して支えていたという。テレビの画面の彼は、優しそうで静かな感じの人。内藤やす子さんが、<彼に良い生活をしてほしい>と言ったら、<僕は普通の生活で良い>って答えていた。闘病生活の間は収入もなく質素な生活だったらしい。

華やかな歌手の人と結婚したはずが、ずーっと看病する側に回ってしまった。20歳年上の人は寝たきりの老婆のようになってしまった。3,650日間、看護し支えて復帰までこぎつけたご主人、まさに「奇特な人」である

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください