中国古代名剣 その4

 楚王昭王は、起きてみると枕元に呉王の<湛廬>の剣がありました。 理由が分からないので家臣に問いますと<今、呉王は無道にも君主を殺し、楚を伐つことを謀っております。それゆえ、この<湛廬>の剣は楚に入ったのでしょう>という。

 昭王が<この剣の価値は如何ほどのものか>と問うと、家臣は<この剣がまだ越にある時、この剣を求めて、村を三十、駿馬を千匹、万戸の都を一つ提示した者に、すでに名匠の欧冶子は死んで、神々も天に昇っており、たとえ国を傾けるほどの大金や、河に満ちるほどの珠玉を積まれても、この宝剣は渡すことはできないと言われた剣でございます>。 これを聞いて昭王は大変喜んで、その剣を宝にした。

 一 方、闔閭は楚が湛廬の剣を得たと聞き激怒した。「呉越春秋」

中国古代名剣 その4” に対して2件のコメントがあります。

  1. kurakura より:

    豊島先生の中国古代名剣の、講座が、
    始まりました。 楽しみです。
    難しい漢字が並んでいるけど、ゆっくり読んでいくと、判ってきました。
    名剣は、持つ人を選ぶのですね。幸運も、不運も
    持つ人の、心掛けしだい!!
    これから5本の、名剣の行方は?

  2. youko-hime より:

    漢字が難しいと言われましたので振り仮名をつけるよう気をつけます。女性が書く内容と言うよりも男性が書きそうな内容ですよね。ふだん女性らしくないのがこんな時にも表れるんですねー。

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