<虎符を盗んで>
陳舜臣著「小説十八誌略、傑作短編集」の<虎符を盗んで>は信陵君と侯嬴(こうえい)の話です。 この「小説十八誌略、傑作短編集」には<季布の一諾>も収められています。
侯嬴(こうえい)が信陵君に与えた検索とは、王の寝所奥深くに秘蔵されている<虎符(国軍の委任許可証)>を盗んで魏の国軍の司令官になること。虎符とは、虎の形に作った銅製の割符のことで二つ見合わせて証とするもの。
信陵君は中国戦国時代の四君子の一人。虎符を盗んで魏の十万の兵を率いて趙を救う。魏に戻り函谷関の戦いで秦を敗った。後に秦は離反策で、信陵君を失脚させた。