中国古代名剣 その8
<専諸>は、給仕として呉王の城で働きます。
<専諸>は焼魚の腹の中に、匕首をかくして王の前に出た。焼魚を謙譲するふりをして、魚の腹に手をつっこみ、匕首をつかみ出して、まっすぐ王の胸を刺した。呉王の<僚(りょう)>は即死であった。 王を仕とめたつぎの瞬間、左右の近衛兵の剣が、<専諸>のからだをえぐっていた。彼もまた即死であった。 公子<光>は、このときすかさず、武装兵に突撃を命じて、王の側近を攻め滅ぼした。
<光>は即位した。呉王<闔閭(こうりょ)>である。 「小説十八史略」
呉王<僚>の暗殺に用いられた匕首が、短剣<魚腸剣>でした。