ユズリハ
日本の神道には八百万神(やおろずのかみ)の思想もあり楽しい。 母の生家では年末になると神棚や玄関の他に、お風呂、トイレ、お台所、納屋など、いろんな所にもしめ飾りを飾ってあった。それぞれの場所の神様におまいりしているように。 それらのしめ飾りは簡素で、藁(わら)、半紙、ユズリハの組み合わせだった。神棚に飾るお供え、榊、繭玉などの華やかさに比べてとても質素。でも意味があるんだね、特にユズリハには。
ユズリハは言葉どおり「譲る」の意味があり、新葉が成長したら古い葉が散る。その時期がちょうど新年に変わる前で、飾るユズリハは新葉になる。 引き際を知るユズリハのいさぎよさは何かを教えてくれる。