野中のバラ ゲーテ作
久しぶりに講習会場は学校の体育館だった。靴を脱いだ途端に目に入ったのが、模造紙に書かれた「野中の薔薇 ゲーテ作。 わらべは見たり 野中のバラ 清らに咲ける その色めでつ、、、、、」。アッ!これはゲーテ作なんだと改めて感動した。 歌詞も曲もほとんどの人が知っていて有名。手元にあるゲーテ詩集の訳は全然違うけれど。 亡き作家の向田邦子さんは、「わらべは見たり 夜中の薔薇、、、」と勘違いして歌詞を覚えていたってエッセイにあった。
ゲーテの生家を見学して帰ろうとしたら、運転手さんが車のキーを無くしてしまった。いくら探しても見つからず夜になり予定を変更することに。 泊まるホテルは郊外の暗い森にある保養所兼ホテル。病人になった気分でシャワーを浴びている時に思わず触れたスイッチに看護婦さんが飛び込んできた。 不安な思いと深夜の風雨はゲーテの詩「魔王」が頭をかすめたフランクフルトの思い出。