ふきのとう
バレンタインデーの日、Rちゃんはよく似合うピンクの上衣を着てニコニコ顔で教室へお母さんと一緒にやってきた。そしてそのまま理事長に向かって行き、<私からのチョコレート>と言ってプレゼントしている。 練習を始めてちょうど一年、顔の表情もイキイキとして、月2回の功夫扇も練習し始め、少しやせてキレイになった。
Rちゃんの脇からお母さんが私に<これ庭に出たフキノトウです、どうぞ>って袋を出した。黄緑色した小さいフキノトウだけれど、強い香りを放っている。<わーっ!春ですねー>って皆もいっせいに声を出す。少しずつ分けて持ち帰り味噌汁に入れましょうなんて話している。
今年のRちゃんは昨年の春のRちゃんの面影は無い。まさに青春、キレイで光り輝いている。 Rちゃんの庭にもRちゃんにも春がやって来ている。
私の田舎秋田ではふきのとうのことを「バァッケェ」と言うんです。 私も義姉からふきのとうをもらって「ふきのとう味噌」を つくっているところです。ほろ苦い味が何とも言えず春なんだなぁと 季節を感じます。美味しくできるといいんですが・・・