階段を踏み外した!
大震災の被災者の気持になって、原発事故の政府や東電の対応をサカナに、4人は生ビールがグイグイとすすむ。
<メルトダウンが起きていたのを知っていながら、公表しなかったんだよね。枝野官房長官は家族をシンガポールに避難させていたんだよ><えっ?その話、知らない!><何言ってんの?僕達みんな放射能を浴びていたんだよ!><アッタマに来るわね!>。
話は終わらず、帰り道も続く。地下鉄の階段。 あれっ?右足が着地しない。エッ?左足は?着地しない! アアッー! 両腕を伸ばし、右膝を曲げ、リュックサックを頭に乗せて、床につんのめって行った。 すぐに、リュックサックを背中に戻すように立ち上がった。
その時、後ろにいた知らない男性、<お姉さん!楽しんでるねー!>。 <ね!ね!聞いた?お姉さんだって><聞いた!聞いた!先生すごかったよ!滑り込みの格好だもの!><いや!陳式の格好で床に着いたよ><悲惨さが無いんだよね!>。 痛いの何処かへ行っちゃった!