頭上の星空

 山のコテージに向かう坂道は傾斜がきつく、街頭もなく真っ暗。雲に覆われて消えそうな細い新月と雪明りを頼りに登ってゆく。 途中疲れて首を上げると星が目に入った。更に仰向くと真上に星空が出現。皆びっくり!頭上の一部分だけに出現している。 冷ったい風と澄んでる空気の中でその綺麗なこと。大小のダイヤを丸い枠の中にいっぱい散りばめて神様が披露してくれてるよう。 星座を知っていたら全部言えそうなほどハッキリと輝いている。 それらの星が落ちてくるように雪が降ってきてあっという間もなく星空が消えた。 一瞬の出来事だった。

 一つ一つの大小の星の中に一つだけ星団も見て取れた。プレアデス星団だったかもしれない。日本名で「昴」。 星の「昴」も良し、谷村新司の「昴も」良し。 2007年6月の辛い時期、「昴」を歌って自分を励ましていたっけ。特に2番目の歌詞は涙を流しながら。

 呼吸をすれば 胸の中 凩は 吠き続ける されど我が胸は熱く 夢を追い続けるなり ああ さんざめく 名も無き星たちよ せめて鮮やかに その身を終れよ 我も行く 心の命ずるままに 我も行く さらば昴よ
   

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